国立天文台、「宇宙映像による科学文化形成ユニット」受講生を募集
【2008年2月29日 国立天文台天文情報センター】
国立天文台では、科学映像を制作したり科学資源を活用したりする人材を養成する「宇宙映像による科学文化形成ユニット」の受講生を募集している。
国立天文台は、三鷹市と連携して「宇宙映像による科学文化形成ユニット」を平成19年度から実施している。この事業では、すばる望遠鏡の画像やスーパーコンピュータによるシミュレーションなど、国立天文台が所有する研究資源を社会に発信するとともに、国立天文台の所在地である三鷹市の科学文化を通じた活性化を目指す。具体的には、5年間で数回実施する養成コースで、「科学映像クリエータ」と「科学プロデューサ」という2種類の人材を育成する計画だ。
「科学映像クリエータ」は、科学的な成果を踏まえた付加価値の高い映像コンテンツを制作できる人材。観測やシミュレーションで蓄積したデータを立体映像で表現して宇宙を体感できる、国立天文台の「4次元デジタル宇宙プロジェクト(4D2U)」は、新しい宇宙映像の可能性を示唆している。科学映像クリエータは、次世代の映像コンテンツを作り上げ、科学と人々をつなぐ役割を担う。同時に、映像産業の集積地帯である三鷹市に、国際的な映像コンテンツ発信地域という新しい付加価値をもたらすことも期待される。
もう一方の「科学プロデューサ」は、国立天文台の科学資源を社会で利活用できるよう橋渡しする人材。近年、科学成果を社会に伝達する「科学コミュニケータ」の育成が叫ばれているが、科学プロデューサには広報・普及だけでなく、起業・経営の知識をふまえてビジネスに結びつけることが求められる。
各養成コースでは、平成20年度受講生を募集している。コースの日程や内容、応募方法については、以下の募集案内を参照のこと。