脈動変光星の世界的権威、竹内氏のノートが公開中
【2008年5月8日 アストロアーツ】
脈動変光星の研究で有名な竹内峯・東北大学名誉教授による解説書が公開されている。数式をほとんど使わない平易な文体で、変光のしくみから研究史までが網羅されており、専門家の解説を直接読める絶好の機会だ。
文:滋賀県ダイニックアストロパーク天究館 高橋進さん
脈動変光星の世界的権威である竹内峯先生による変光星の解説「変光星ノート」の公開が始まっています。脈動変光星に興味のある方には必見の解説書です。
脈動変光星というと、これまでは「年老いた星が不安定になって脈動する」といった解説が多く見られました。しかし進化の進んだ星がすべて脈動するわけではありません。脈動が起こり、それが継続されるにはいくつもの条件があり、それらが調和して初めて脈動変光星になるわけです。竹内峯先生(東北大学名誉教授)は脈動変光星の研究では世界的に有名な先生ですが、多くの皆さんに脈動変光星の理解を深めていただこうと「変光星ノート」を執筆されています。
竹内先生の「変光星ノート」は兵庫県立西はりま天文台の石田俊人台長により公開されており、これまでにNo.5まで出されています。今後も順次公開されていく予定ですので、興味ある方にはぜひご一読ください。
- 変光星ノートNo. 1 「脈動変光星の発見」(2008年1月18日公開)
- 変光星ノートNo. 2 「タイプIIケフェイド」(2008年1月29日公開)
- 変光星ノートNo. 3 「脈動はなぜ止まらないのか」(2008年2月25日公開)
- 変光星ノートNo. 4 「流体力学模型の成功」(2008年3月28日公開)
- 変光星ノートNo. 5 「それはカシオペヤ座TUから始まった」(2008年4月27日公開)
竹内峯先生の「変光星ノート」はこちらのページ(西はりま天文台)より読むことができます。
なお原稿にはワープロ的ミスやミスタッチが多少ありますが、読むには支障のないものです。これらの修正は後日あらためて行うこととして、当面は竹内先生には残りのノート作成に集中していただくとして公開を行っています。また同様の理由でご意見・ご指摘に竹内先生がすぐに対応することはできません。当面はご意見・ご指摘があれば石田台長にご連絡いただき、石田台長からはノートが一通りできた時点で竹内先生にお知らせするということでご理解をお願いいたします。