NASA、エンデバー号の帰還を1日延期
【2008年11月26日 NASA News】
NASAは、スペースシャトル「エンデバー号」(STS-126 / ULF2)の帰還を1日延期すると発表した。国際宇宙ステーション(ISS)で、エンデバー号が運んだ水再生システム(WRS)が不具合を起こし、その対処が必要となったためである。
エンデバー号がISSに運んだWRSの尿処理装置UPAが、試験稼動で停止するという不具合を起こした。
WRSは、空気中の蒸気を回収し、使用済みの水と一緒に浄化処理し、飲料水などとして使用するためのものである。現在ISSで使用する水は、スペースシャトルやプログレス補給船による運搬に依存しているが、このシステムが正常に稼動すれば、6人体制による長期滞在が可能となる。
不具合の原因は振動と考えられており、装置はボルトで固定された。UPAはその後停止することなく、4〜5時間かかる全処理工程を2回行った。
今後数か月間は、正常に稼動するかどうか試験的な運転が続けられる。また、今回の試験で得られた蒸留水のサンプルは、持ち帰られて詳しく分析される。
なお、ミッション期間が1日延長されたため、エンデバー号の帰還も米国東部時間の11月30日午後1時18分(日本時間12月1日午前3時18分)に変更された。一方、打ち上げ後に明らかとなっていた耐熱ブランケットの損傷については、分析の結果、帰還に問題がないと判断されている。