JSF、次世代プラネタリウム「プレアデスシステム」の事業開始

【2009年8月27日 JSF

財団法人日本科学技術振興財団・科学技術館(JSF)が次世代プラネタリウム「プレアデスシステム」の事業を開始する。「プレアデスシステム」とは、現在科学技術館(東京都千代田区)で一般公開中のドームシアター「シンラドーム」の技術をベースに開発された、プラネタリウム館に必要なすべてを備えた新しいシステムだ。


近年、世界のプラネタリウムは大きく変化している。1998年に大平貴之氏が開発した「メガスター」を皮切りに、投影する恒星の数は数万個から最大数千万個に増大しつつある。

また、デジタル投影技術の導入により、より多くの天文現象の高度なシミュレーションをはじめ、地球から宇宙の果てまで時空を超えて移動するなど、最先端の天文学や宇宙開発の成果を映像化できるようになった。さらに、没入感のある多様な全天周映像の上映や、広大なスクリーン空間と映像技術を駆使した多目的ドームシアターへと進化してきている。

JSFは、最新の科学技術や研究成果を一般市民へ普及していくことを目的に、昨年8月に日本初の常設立体ドームシアター「シンラドーム」を独自開発し、科学技術館において現在一般公開中だ。

そのシンラドームで培ったデジタルドームの技術をベースに、JSFでは、光学式のプラネタリウムとのハイブリッド化や番組供給体制など、プラネタリウム館に必要なすべてを包含したプラネタリウムシステム「プレアデスシステム」を事業協力企業(※)とともに開発した。JSFは、今後「プレアデスシステム」を広く一般に向け開発と提供を進めていく。

「プレアデスシステム」に関する問い合わせは、財団法人 日本科学技術振興財団 科学技術館事業部 特機システム開発グループまで(TEL:03-3212-2670 FAX:03-3212-8443、E-Mail:pleiades@jsf.or.jp

《「プレアデスシステム」の特長》

国産技術にこだわり、従来の決まったシステム構成にとらわれず、用途・目的に合わせた柔軟で最適な統合システム

  • 国産独自開発ならではの、ソフトウェア・ハードウェアの柔軟なカスタマイズ
  • 導入館の独自番組制作を支援する、オープンな仕様規格と講習・ワークショップの実施
  • 数百万個以上の恒星を投影が可能な光学投影機「メガスター」シリーズ
  • 実績と互換性を活かしつつ高度化された「国産デジタルプラネタリウム ステラドームプロ」
  • 世界最新鋭、最も美しい宇宙映像を描き出すスペースエンジン「ユニビュー」
  • ドーム環境を自在に操り無限の可能性を生み出すプレゼンツール「クアドラトゥーラ」

※事業協力企業: 株式会社 アストロアーツ、有限会社 大平技研、株式会社 オリハルコンテクノロジーズ、株式会社 東京現像所、有限会社 天窓工房、株式会社 リブラ

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