今月15日から全国で公開中の映画「天地明察」と天文コミュニティがタッグを組み、多くの人々が星空を見上げるきっかけとするべく「北極星を見つけよう！キャンペーン」を展開している。

この映画の原作となった歴史小説「天地明察」（冲方丁著）は、実在の人物をベースにしたフィクションで、2010年本屋大賞を受賞したベストセラーだ。史実と異なる箇所も多少あるものの、江戸時代における改暦の意義や、精密な天体観測に基づく暦作成の大変さと重要性を描いており、困難に立ち向かう主人公夫妻のひたむきな姿と愛情にすがすがしい感動を覚える名作だ。何より、天文学者をかっこよく描いているという点でも天文ファンには心強い1作だろう。

今回のキャンペーンは、劇中で実施される北極出地（北極星の高度）測定にちなんだもの。主人公の渋川春海達が日本全国を旅して北極星の高度を測る一連のシーンは作品の山場であり、同じように北極星を観察することで、気軽に天文学の歴史を体感することができる。

「北極星を見つけよう！」キャンペーン参加方法

• 北極星を観測して報告する：
  キャンペーンウェブサイトを参考に北極星を観察して、観察地の位置情報と、そこで見えた北極星の高度を報告すると、滝田洋二郎監督直筆の「北極出地2012隊員任命状」がダウンロードできます。全国からの観察報告マップも見られます。
  
• 抽選に応募する：
  プレゼントに応募すると、天体望遠鏡や星空入門ムック（ビジュアル星空案内、DVDでかんたんにプラネタリウムが楽しめる星座入門）などの豪華景品が当たります（抽選は9月末、10月末、11月末の3回実施）。

■ キャンペーン期間：

2012年11月30日（金）まで

■ ウェブサイト：

北極星を見つけよう！キャンペーン

■ 協力：

「天地明察」製作委員会、（株）ビクセン、合同会社科学成果普及機構、（株）アストロアーツ　ほか

■ 主催：

日本天文協議会「北極星を見つけよう」実行委員会