探査機ケプラー、白色矮星での惑星探しの可能性

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【2013年9月4日 Universe Today

故障により本来のミッション続行が不可能となった系外惑星探査衛星「ケプラー」。現在の状態で可能な、新たな天体を対象とした系外惑星探しが提案されている。


ケプラーの観測イメージ

恒星表面の惑星通過(トランジット)観測から惑星を検出する「ケプラー」(提供:NASA/Kepler mission/Wendy Stenzel)

4つのリアクションホイール(姿勢制御機構)のうち2つが故障したため本来の系外惑星探査を続けることが不可能となったNASAの衛星「ケプラー」について、他の科学観測で果たせる役割が検討される中、Mukremin Kilicさん(米オクラホマ大学)ら国際研究チームが、白色矮星という新たな対象での惑星探しを提案している。白色矮星での惑星探しはこれまで本格的に行われておらず、もし見つかれば初の発見となる。

ケプラーは、惑星が恒星の手前を通過するときの減光から惑星の存在を知る。従来の観測対象である主系列星(成人段階の恒星)の場合、明るさの変化はひじょうにわずかなものであり、観測には長時間にわたる正確な姿勢制御が必要となる。一方、恒星の燃え残りである白色矮星はサイズがはるかに小さいので、惑星通過によって見かけの明るさが減少する割合も大きく、見つけやすい。

チームでは、1万個の白色矮星を対象に200日間の観測を提案。最大100個のハビタブルゾーンにある系外惑星候補や、短周期の食連星の発見を目指す。