GPM衛星打ち上げ成功 地球全体の雨や雪を観測
【2014年2月28日 JAXA】
28日未明、JAXAとNASAが開発した全球降水観測計画主衛星が種子島宇宙センターから打ち上げられ、無事軌道に投入された。地球全体の雨や雪などの降水を監視する「GPM計画」の主衛星として、およそ2か月後に本格的な観測を開始する。
2月28日午前3時37分、JAXAとNASAが開発した全球降水観測計画主衛星(GPM主衛星)と7基の小型副衛星を搭載したH-IIAロケット23号機が、種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げられた。ロケットは正常に飛行し、打ち上げから約15分57秒後にGPM主衛星を分離し、予定の軌道に投入したことが確認された。
JAXAとNASAが進める国際共同ミッション「GPM計画」は、GPM主衛星と複数の副衛星群により、地球全体の降水(雨や雪)を一日に複数回、観測するプロジェクトだ。今回打ち上げたGPM主衛星は、副衛星群による降水観測の基準となり精度を高める中心的な役割を担う。
GPM計画を通じて得られるデータによって、地球全体の雨や雪の降るようすをこれまでより正確に把握することができるようになり、台風の目の位置の推定や天気予報の精度向上などへの貢献が期待される。
軌道投入後に太陽電池パドルの展開を行ったGPM主衛星は、引き続き通信の確保、姿勢制御を行った後、ミッション機器の立ち上げおよびチェックアウトを行い、打ち上げ約2か月後から定常的な降水観測を開始する予定となっている。