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2015年 土星を見よう

2015年の土星は、てんびん座にあり、夏の宵のころに見やすくなります。天体望遠鏡で環を観察してみましょう。

肉眼では、土星と月との接近や、少し離れて並んでいるアンタレスとの比較を楽しめます。

土星を見よう

南の空に見える黄白色の星

美しい環があることで有名な土星は、地球の約9倍の大きさ(環を含まない大きさ)を持つ巨大な惑星です。太陽からおよそ14億km離れており(太陽〜地球の約10倍)、30年かけて公転しています。

2015年の土星は「てんびん座」に位置しており、9月の中旬ごろまで、宵の空に見えます。明るさは約0等級で、黄白色に輝いています。土星の南東(左下)に見える赤い星、さそり座のアンタレスと、色や明るさを見比べてみましょう。

土星が南中する(真南に来て、地平線からの高度が最も高くなる)のは、東京の場合6月中旬で夜10時ごろ、7月中旬で夜8時ごろ、8月中旬で夕方6時ごろ(日没前)です。また、南中から沈むまでは約5時間です。南中時でも高度は35度ほどとあまり高くならないので、空が暗くなったらなるべく早めに観察するとよいでしょう。

土星と月の接近

土星と月が並ぶ光景は、肉眼でも楽しめる天文現象のひとつです。6月29日、7月26日、8月22日に、そのチャンスが訪れます。月と土星の間隔や月の形(満ち欠けの様子)は毎回異なるので、確かめてみてください。

モバイルアプリで、土星の位置や周りの星の名前が手軽に調べられます。

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2015年7月26日の星図

7月26日は月と土星が大接近する。囲み内は拡大したイメージ(土星は大きめに描画)。月の左の4等星は、21時30分ごろに月に隠される。クリックで図を拡大表示

望遠鏡で環を見よう

土星の環は、板のようになっているわけではなく、無数の氷の粒が集まってできています。ここ数年は地球から見て土星の環が大きく開いた状態になっていて、面がこちら側に向いているので、とくに見やすくなっています。

環の存在は、50〜100倍程度の天体望遠鏡でもわかります。条件が良ければ、「カッシーニの間隙」と呼ばれる環の中の隙間や、8等級の衛星タイタンも見えるかもしれません。高倍率にすると土星が大きく見えますが、像が暗くなったり揺れやすくなったりするので、空の状態や機材にあわせて調整しましょう。

投稿画像ギャラリー:土星

公開天文台やプラネタリウムなどで開催される天体観望会に参加するのもオススメです。お近くの施設やイベント情報は「パオナビ」でチェックしましょう。

パオナビ

土星

探査機カッシーニが撮影した土星。今年はこの画像よりもさらに環が開いて上下方向に太く見える。クリックで拡大(提供:NASA/JPL/Space Science Institute)

天体望遠鏡の購入はオンラインショップで

天体望遠鏡の購入はアストロアーツオンラインショップで

アストロアーツのオンラインショップでは、天体望遠鏡など天体観察に必要なグッズが揃っています。自分の望遠鏡で土星の環を観察してみませんか。太陽系のことが詳しくわかる書籍や土星の立体パズルなどもあります。

ステラナビゲータで土星の位置や見え方をシミュレーション

ステラナビゲータ

天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ」を使うと、土星の位置や見え方などを詳しく調べられます。

「ステラナビゲータ」で土星をシミュレーション