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2006年 ペルセウス座流星群

毎年出現する流星群の中で、もっとも活発なのがペルセウス座流星群。7月下旬から8月20日にかけて見ることができ、ピークは8月13日の午前2時です。

今年は月明かりの中での出現になってしまいますが、それでも運が良ければ1時間に数十個の流星を数えることができるでしょう。夏休みの定番イベントとして、やはり見逃すわけにはいきません。

流星群とは

流星は、宇宙空間にただよっている0.1ミリメートルから数センチメートルのチリ(流星ダスト)が、秒速数10キロメートルという猛スピードで地球の大気に突っ込んできたときに発光する現象です。発光する高度は上空100キロメートル前後ですが、これを地上から見ていると、夜空を一瞬で駆け抜けていく星のように見え、“流れ星”とも呼ばれます。

放射点のしくみ

放射点

ほぼ毎年決まった時期に夜空の一点からたくさんの流星が放射状に流れることが知られており、これを流星群といいます。流星が流れてくるように見える中心点を「放射点(あるいは輻射点)」といいますが、その放射点が「ペルセウス座」にあるのでペルセウス座流星群と呼ばれています。


流星群が毎年同じ時期に見えるわけ

流星群のもととなる流星ダストは、彗星または小惑星と深い関係にあります。彗星が太陽に近づいた際に、彗星の核から放出された流星ダストは彗星と似た軌道で太陽を回るようになります。こうしてできた流星ダストの帯に地球が接近すると、流星ダストが地球の大気に突入してきて、流星となって見えるのです。地球は一年で太陽の周りを一周するので、流星ダストの帯と毎年ほぼ同じ時期に接近することになり、流星群のピークは毎年ほぼ同じ日付になるのです。

ペルセウス座流星群の流星のもととなる流星ダストを放出した彗星(母彗星)は、スイフト・タットル彗星です。この彗星が太陽に近づいた1992年前後には、ペルセウス座流星群は例年より活発でした。

ペルセウス座流星群の特徴

ペルセウス座流星群の特徴は、ダストが地球に衝突する速度が速いために明るい流星が多いことです。また、流星が流れたあとに、ぼんやりとした煙のような「流星痕」が見られることも多いです。

今年のペルセウス座流星群の見え方

8月13日午前2時ころの星空

2006年のペルセウス座流星群の活動がピークとなるのは、8月13日の2時ごろと予測されています。

残念ながら、8月9日が満月なので、極大予想時刻には大きな月が南の空にあってあまり条件がよいとはいえません。しかし、ペルセウス座流星群は明るい流星が多いので、月明かりの中でも十分見つけることができるはずです。また、出現期間は7月下旬から8月20日にかけての長い期間なので、ピークの12〜13日以外の日も、条件がよいときを狙って観測してみるのもいいかもしれません。

放射点は北東の空にあります。ただし、流星は放射点の近くだけで見えるわけではありません。放射点から離れる向きに流れるだけで、全天のどこからでもまんべんなく流れます。また、放射点から遠い流星ほど長く見えます。ただし、月がでている方向だけは避けた方がよいでしょう。

極大のころの空のようす。クリックで拡大できます。(この画像はステラナビゲータ Ver.7及びKAGAYAファンタジーを使って作成しました)

流星をたくさん見るコツ

たくさんの流星を見るには、それなりの観測ポイントを探し、暗いところに目を慣らすなどのちょっとした準備や工夫が必要です。

空の開けている場所/周りに明るい光がない場所を探そう

流星はどこに現れるかわからないので、なるべく空の広い範囲が見渡せる場所で見るのが基本です。特に天頂から北が開けたところがよいでしょう。極大の頃は南の空で月が輝いているので、建物や木立で月が隠れる場所から逆方向の空を見るのも手です。

また、月が出ているとはいえ余計な明かりのない方が空はよく見えます。街灯などが少ない場所を選びましょう。

目を暗闇に慣らそう

明るい部屋から出てしばらくは目が暗闇に慣れていないので、暗い星まで見えません。懐中電灯などはなるべく点けずに、できれば30分くらいは空を見上げて暗闇に目を慣らしましょう。また、月明かりが目に入らない工夫も必要です。

楽な姿勢で観測しよう

夜空を見上げるのに、立ったままでは首が疲れてしまいます。できれば、シートをひいたりビーチチェアを使ったりして寝転がって見上げるのが一番です。ただし夜露がつくことがあるので、敷物は濡れてもかまわないものがよいでしょう。

マナーを守って楽しく安全に観測しよう

立入禁止区域には入らない、車に気をつけるなど、安全面に充分配慮しましょう。また、周辺の住民の方々や他の観測者に迷惑をかけることのないよう、ごみの持ち帰りなどマナーを守って楽しみましょう。