2021年4月の星空

目立った天文現象が月と火星の大接近（17日）しかない今月は、のんびりと大きい星座の星々をたどってみよう。全天で最大のうみへび座が南から南東に長く伸びて横たわり、2番目に大きいおとめ座が南東の空に姿を見せ、3番目のおおぐま座が北天高く上っている。春霞の中、目を凝らして丁寧に星をつなぐと、大きさをいっそう実感できそうだ。

この時季、宵空では南西に冬の大三角が、南東に春の大三角が見える。どちらもほぼ正三角形だが、一辺の長さは春の大三角のほうが長い、つまり春のほうがより「大」三角ということになる。意識して比べてみよう。りょうけん座やこじし座、からす座など、小さい星座にももちろん目を向けてほしい。

夜空には美しい二重星や星団、銀河なども潜んでいる。モバイルアプリ「星空ナビ」や月刊誌「星ナビ」を参考に、肉眼・双眼鏡・天体望遠鏡（・カメラ・想像）…様々な方法で新年度も宇宙を楽しもう。