20日の昼過ぎに部分日食が起こり、南西諸島や小笠原諸島などで見られる。日本ではあまり大きく欠けないが、次に日本で見られる日食は7年後の2030年6月1日までないので今回は貴重な機会だ。チャンスがある方は安全に留意して、ぜひ観察してみよう。世界的には金環皆既日食(ハイブリッド・エクリプス)という現象になる。インターネット中継などでも楽しもう。
宵空の主役は今月も宵の明星の金星。11日前後にプレアデス星団と並び、23日は細い月と大接近する。金星の下のほうに輝く水星は、夕方の空に見えるものとしては今年最も見やすい条件だ。
空が暗くなり金星が低くなると、南東の空を中心に春の星々が勢ぞろいする。春の大三角は、夏や冬の大三角に比べると少し控えめな印象だが、雄大さは引けを取らない。春の大曲線の優雅さも、春ならではの光景だ。うみへび座、おとめ座、おおぐま座という、大きさベスト3が出そろう夜空を、大らかな気持ちで見上げてみよう。
全天星図
東京で15日の20時ごろ、南に向かって見上げたときの星空です。月初は21時ごろ、月末は19時ごろに同じような星空になります。
大阪では約20分後、福岡では約40分後に同様の星空になります。
主な天文現象
11日 | ごろ | 金星とプレアデス星団が接近 |
---|---|---|
12日 | (水) | 水星が東方最大離角 |
20日 | (木) | 部分日食(インド洋~インドネシア~太平洋で金環皆既日食) |
23日 | (日) | 4月こと座流星群が極大 |
23日 | (日) | 細い月と金星が大接近 |
26日 | (水) | 月と火星が接近 |
カレンダー(月齢と天文現象) |
月、惑星
月
- 2日夕方~3日未明:レグルスと接近
- 6日:🌕満月(ピンクムーン)
- 6日宵~7日明け方:スピカと接近
- 10日未明~明け方:アンタレスと並ぶ
- 10日深夜~11日明け方:アンタレスと並ぶ
- 13日:🌗下弦
- 20日:🌑新月
- 20日:部分日食(インド洋~インドネシア~太平洋で金環皆既日食)
- 22日夕方~宵:プレアデス星団と接近
- 23日夕方~宵:金星と大接近
- 24日夕方~宵:金星とやや離れて並ぶ
- 26日夕方~深夜:火星と接近
- 26日夕方~27日未明:ポルックスと接近
- 28日:🌓上弦
- 29日夕方~30日未明:レグルスと接近
水星
- 上旬:夕方~宵 -0.8等
- 中旬:夕方~宵 0.7等
- 下旬:夕方 3.3等
- 12日:東方最大離角
- 22日:留
金星(▶ 特集ページ)
- 上旬:夕方~宵 -4.0等
- 中旬:夕方~宵 -4.1等
- 下旬:夕方~宵 -4.1等
- 11日ごろ:プレアデス星団と接近
- 23日夕方~宵:細い月と大接近
- 24日夕方~宵:細い月とやや離れて並ぶ
火星(▶ 特集ページ)
- 上旬:夕方~深夜 1.0等
- 中旬:夕方~深夜 1.2等
- 下旬:夕方~深夜 1.3等
- 14日ごろ:ふたご座ε星メブスタ(3.1等)と超大接近
- 26日夕方~深夜:月と接近
木星
- 上旬:見えない
- 中旬:見えない
- 下旬:見えない
- 12日:合
土星
- 上旬:明け方 1.0等
- 中旬:未明~明け方 1.0等
- 下旬:未明~明け方 1.0等
天王星
- 上旬:夕方~宵 5.8等
- 中旬:夕方 5.8等
- 下旬:見えない
海王星
- 上旬:見えない
- 中旬:見えない
- 下旬:見えない
主な彗星、小惑星
準惑星ケレス
- 上旬:夕方~明け方 7等
- 中旬:夕方~未明 7等
- 下旬:夕方~未明 8等