M110
(アンドロメダ座の銀河:アンドロメダ座大銀河の伴銀河)
解説
アンドロメダ座大銀河(M31)に寄り添うように見える伴銀河の1つです。1773年にメシエがM31を観測した際に発見されているものの、なぜかカタログに追加されることはありませんでした。1966年になってからこれをM110とすることが提案されたものであり、解説書によってはNGC 205と書かれていることもあります。
見つけ方
アンドロメダ座のα星、β星、γ星はほぼ等間隔に並んだ2等星ですが、真ん中のβ星からカシオペヤ座に向かって、アンドロメダ王女の腕がμ星、ν星と伸びています。この先にぼうっと広がる淡い光芒がM31で、肉眼ではっきり見えます。M110はM31から北西0.6°(2.2m西、25′北)にあり、細長い星雲状なので、同じ伴銀河であるM32よりはわかりやすいでしょう。β星からは29.3m西、6°4′北です。
双眼鏡
7×50〜10×70の双眼鏡では、M31の巨大な楕円の光芒が視野を覆うように広がり、M32の丸い小さな星雲状の姿、M110のM31をミニチュアにしたような姿も同時に見え、とても見事な眺めです。
10cm
M110ははっきりとその形がわかり、ファインダーで見る小さなM31のように見えます。なお、望遠鏡では双眼鏡で見えていたM31周辺の淡い部分が見えにくくなるため、M32やM110が見つからずあわてることがあります。思ったより遠い位置にあるので、慎重に導入しましょう。
20cm
10cmとあまり印象は変わりません。これより大きい口径でも同様です。