M12
(へびつかい座の球状星団)
解説
へびつかい座のいびつな五角形の中に位置している3つの球状星団の1つで、双眼鏡ならM10と同じ視野に入ります。いかにも球状星団らしい形をしたM10とは対照的に、星がまばらに見えるのが印象的です。ぜひ両者を見比べてみてください。
見つけ方
へびつかい座のδ星とε星はともに3等級で近接しているため、このあたりでは目を引きます。この北側のδ星(2.7等)から東に約10°ほどのところにM10があり、M12はM10から北西に3.5°のところに位置しています。δ星から32.9m東、1°45′北です。
双眼鏡
7×50の双眼鏡では、M12とすぐ隣のM10を同じ視野にとらえることができます。2つの球状星団が双眼鏡で同時に見えるのはここだけです。この倍率では、M12の見え方はぼんやりとした星雲状です。
10cm
低倍率でもひじょうにまばらなため60倍程度で周辺の星がいくつか見えて、隣のM10が相変わらず丸い星雲状なのとは対照的です。120倍程度に倍率をあげるとしっかりと星に分解でき、おもしろいでしょう。
20cm
150倍程度まで倍率をあげると、M12は中心まで分解でき見事な眺めとなります。M10は中心部は密集しているため星雲状にしか見えません。M10の見え方はM12と比べると、標準的な球状星団のイメージです。