M15
(ペガスス座の球状星団)
解説
天馬ペガススの頭の先にあるM15は、大きく明るい立派な球状星団で、初秋の夜空で見逃すことのできない天体です。ほぼ同じ赤経でみずがめ座のM2、やぎ座のM30とあわせて3つの球状星団が南北に並び、9月中旬の22時ごろに南中するので、それぞれを見比べると楽しいでしょう。M15は変光星が多く含まれることで有名で、今までに100個以上も発見されています。また、1928年には球状星団として初めて、内部に惑星状星雲K648(13.8等)が見つかっています。
見つけ方
ペガスス座の四辺形の南西にあるα星から、頭部を形作るθ星とε星を結び、ε星のほうに伸ばしていくと、ε星から約3°のところにすぐに見つかります。ε星(2.4等)からは14.2m西、2°17′北です。明るいので、ファインダーでも位置がわかりますが、恒星のイメージにしか見えません。
双眼鏡
7×50の双眼鏡では、周辺がにじんで見えて恒星とは違うことがわかります。すぐそばに6等級の恒星があるので比較してみましょう。さらに大きな双眼鏡で見ても、あまり見え方に変化はありません。
10cm
60倍程度では、核の明るい彗星のような感じに見えますが、中に数個の星が認められます。120倍程度にすると、さほど像が薄れることなく、周囲がざらざらした感じを楽しむことができます。このクラスで楽しめる数少ない球状星団です。
20cm
倍率が低いと星雲状ですが、150倍程度に倍率をあげると、視野に広がる大きな丸い光斑の周囲にあわ粒のような星が無数に見えてきて、たいへん見事な眺めとなります。中心部が明るいのでより印象的です。
30cm
中心まで星に分解でき、その眺めは実に壮観です。