M2
(みずがめ座の球状星団)
解説
みずがめ座にはM2とM72というふたつのメシエ天体がありますが、どちらも球状星団です。M2は、明るい星の少ない秋の星座の中ではよく目立つペガスス座の頭の先にあるM15に近く、M15と同様大きく明るい立派な球状星団で、初秋の夜空で見逃すことのできない対象です。M15は変光星が多く含まれることで有名ですが、反対にこのM2には変光星はわずかしかありません。
見つけ方
みずがめ座よりはペガスス座から探したほうが見つけやすいでしょう。ペガスス座の頭部の先端に位置するε星から南に約10°のところにあります。みずがめ座α星(3.0等)からは32.3m西、39′南、β星(2.9等)からは1.9m東、4°45′北で、この2つの星はM2を直角とする三角形を作っています。明るいのでファインダーでもすぐ位置がわかりますが、恒星状です。
双眼鏡
7×50の双眼鏡では周辺がにじんで見えて、恒星像とは違うことがわかり、M15と見比べるとM15のほうが中心が明るいことがわかります。大きな双眼鏡で見ても、あまりイメージに変化はありません。
10cm
60倍程度では丸い星雲状です。120倍程度に倍率をあげても像はさほど薄れず、周囲がざらざらした感じに見えて楽しめます。M15同様、小望遠鏡で楽しめる数少ない球状星団です。かなり密集した球状星団で、これよりも口径が小さいと星に分解することが難しくなってきます。
20cm
倍率が低いと星雲状ですが、150倍程度に倍率をあげると、視野に広がる大きな丸い光斑の周囲にあわ粒のような星が無数に見えてきて、実に見事な眺めとなります。微光星の輝きを眺めていると、立体感あるボール状に見えてきますが、シーイングが良くないと星雲状にしか見えないこともあるので、空の条件が良いことが必要です。