M28
(いて座の球状星団)
解説
いて座は「球状星団の宝庫」と呼ばれるほど、数多くの球状星団が密集しています。わずかな空域の中に全天の約3分の1にあたる球状星団が大小取り混ぜて散在しているのですから、確かに宝庫と言えるでしょう。M22は、そのうちで最も大きく見事なことで有名な球状星団ですが、その3°ほど西側に小さな球状星団M28があります。M22の3分の1ほどの小さな球状星団ですが、中心部が明るいので小口径望遠鏡でも位置がよくわかります。1987年に11ミリ秒(0.011秒)の周期で電波を発するパルサーが発見されています。
見つけ方
いて座の南斗六星で、柄の真ん中にあたるλ星(2.8等)の北西約1°に位置しています。ファインダーでは、λ星やM22と同一の視野に入ってきますが、M28は恒星状にしか見えません。λ星からは3.5m西、33′北です。
双眼鏡
小さい球状星団ですが、意外に明るいので、7×50の双眼鏡では小さな丸い星雲状に見えます。
10cm
倍率をあげても星雲状のままで、周辺も星に分解できませんから、あまりおもしろいとはいえません。とは言え特にM28が小さいということではなく、小口径の望遠鏡で見る一般的な球状星団は、みなそんな感じの見え方でしかありません。
20cm
ほぼ星雲状のままです。シーイングが良いときに高倍率で周辺がわずかに星に分解できるかどうかというところです。