M29
(はくちょう座の散開星団)
解説
はくちょう座には、北アメリカ星雲、網状星雲など天体写真でおなじみの美しい天体が多いので、メシエ天体もたくさんあるかと思いきや、わずかにM29、M39という2つの散開星団があるだけです。M29は、γ星のすぐ南に位置している小さな散開星団で、1764年にメシエが発見したものです。メシエは7〜8個の小さな星の集まりで星雲状あるいは彗星のように見えるとしていますが、後にベクバルが20個の星を数えています。
見つけ方
はくちょう座の十字の中央にあたるγ星の約2°南に位置しています。γ星(2.2等)からは1.7m東、1°43′南です。
双眼鏡
7×50の双眼鏡でγ星を視野にいれると、その南に星雲状に見えます。視野には天の川に散らばる微光星がたくさんあり、美しく見えます。
10cm
60倍程度で観察すると、明るい星が7〜8個群れているようすが見えてきます。そのうちの明るい4つの星が四角形を作っているのが印象的で目を引きます。さらにその北側に3個の星が三角形を作っているのもわかり、星の並びがわかりやすいので、おもしろく感じられます。
20cm
口径が大きくなった分、微光星の数が増えますが、星団自体の見え方は10cmの場合と大きな差は感じられません。