メシエ天体ガイドM45
(おうし座の散開星団:プレアデス星団)

M45M45 Map

  • M45(Mel.22) おうし座/散開星団(c)
  • 赤経 03h47.0m 赤緯 +24°07′
  • 等級 1.6等 視直径 120′ 距離 410光年

解説

清少納言が枕草子の中で「星はすばる、…」と記していることでも有名な、肉眼でも観察できる美しい散開星団です。初冬の東の空に、細かな星が集まった姿が誰にでもすぐわかります。ふつうの視力の人で6〜7個の星が見えますが、双眼鏡ではこれが60〜70個、大口径双眼鏡では、約150個もの恒星の集まりであることがわかります。ひじょうに若く、誕生してから数千万年とされる青白い高温の星の集団です。

見つけ方

おうし座の左肩のあたりに肉眼でも見え、都会でも位置はわかります。おうし座α星のアルデバラン(0.9等)からは48.9m西、7°36′北です。肉眼でも見えますから、ファインダーでもじゅうぶん美しく見えます。

双眼鏡

7×50の双眼鏡では、実に見事な眺めとなります。約2°の広がりを持っていて、望遠鏡では視野をはみ出てしまいますので、観望には双眼鏡が最適です。明るい星の配列は、小型のひしゃく、あるいは羽子板を連想させ、なかなか印象的です。口径10cm以上の大口径双眼鏡では、空のひじょうに暗いところでなら青い散光星雲(メローペ星雲)を見ることができます。

10cm

倍率はできるだけ低く、実視界の広いアイピースが必要となります。見かけ視界が45°程度のものでは、25倍でも視野をはみ出てしまいます。見かけ視界が80°を超える超広視界型のアイピースで、25倍程度で全体を眺めれば、そのすばらしい迫力に圧倒されます。

20cm

倍率を下げ、広視界型のアイピースで視界を確保することが必要です。焦点距離の長いシュミットカセグレン望遠鏡では、焦点距離を縮めるレデューサーを用いたり極端に焦点距離の長いアイピースを使って倍率を下げても、なかなか全体を一度には観察できません。

30cm

メローペ付近の星雲の微細構造が見えるようになります。倍率は120〜150倍にあげたほうが見やすいようです。