M50
(いっかくじゅう座の散開星団)
解説
いっかくじゅう座は散開星団の多い星座で、この空域には40個ほどが数えられていますが、中には散開星団には見えないような小さなものもあります。M50は、冬の天の川から少しはずれたところにある明るい散開星団で、特にこれといった特徴はありませんが、条件さえ良ければ肉眼でもぼんやりと見ることができます。星数は200個ほどとされています。天の川の付近には微光星が多く、小さな散開星団は埋もれてわかりにくいことが多いのですが、M50はこれら微光星に負けることなく浮き上がって見えます。
見つけ方
おおいぬ座α星(シリウス)とこいぬ座α星(プロキオン)を結んだ線で、シリウスからプロキオンに向かって3分の1ほどのところに位置しています。空の良いところでは肉眼でも見えるので、比較的探しやすいでしょう。シリウス(-1.5等)からは18.1m東、8°23′北です。ファインダーでも星雲状に見えます。
双眼鏡
7×50の双眼鏡では星雲状の光芒をバックに数個の明るい星が見えて、なかなかきれいです。付近は冬の天の川のはずれなので、微光星も比較的多くにぎやかな感じがします。
10cm
60倍程度で約20個ほどの星に分解することができ、星団全体のようすをよく観察できます。やや明るい星が一列にならんだように見えます。
20cm
周囲の微光星を含めて約100個近い星が見えてきます。星団全体の形は半円形に近いひしゃげたハート型といった感じで、かなりおもしろい眺めです。