M79
(うさぎ座の球状星団)
解説
うさぎ座には冬に観察できるメシエ天体中唯一の球状星団M79があります。1780年にメシャンによって発見されたもので、メシエは「この星雲はきれいで、中心は輝いていて、星雲状でややぼんやりしている」と記しています。小さいながら小口径望遠鏡でも楽しめるきれいな球状星団ですので、ぜひ観察したいものです。
見つけ方
うさぎ座のα星とβ星を結び、β星の側に同じ長さ(約4°)延ばした先に5等級の41番星が見つかります。M79は41番星の35′北東に位置しています。β星、ε星、γ星と41番星で平行四辺形を作るので、これを目安にすることもできます。β星(2.8等)から3.7m西、3°47′南です。ファインダーでは、41番星の隣にほぼ恒星状の姿で見つけることができます。
双眼鏡
7×50の双眼鏡を三脚に固定して観察すると、小さな丸い星雲状であることがわかるようになりますが、星粒を分解して見ることはできません。
10cm
低倍率では、丸く小さな星雲状に見えます。好条件下で100倍以上の高倍率をかけると、周辺部がわずかに星に分解しはじめます。視野の南北に8等星があって、M79はちょうどその2つの星にはさまれたようなかっこうになっていて、なかなか印象的です。
20cm
空の条件が良いときに、150倍程度で観察すると周囲部が微光星に分解でき、球状星団らしいイメージになってきます。日本からは南の空に低いため、好条件に恵まれることが少なく残念です。
30cm
200倍ほどで周囲が星に分解でき、立体感あるボール状の姿を楽しめるようになります。