メシエ天体ガイドM81
(おおぐま座の銀河:ボーデの銀河)

M81M81 Map

  • M81(NGC 3031) おおぐま/銀河(Sb)
  • 赤経 09h55.6m 赤緯 +69°04′
  • 等級 7.8等 視直径 26′×14′ 距離 1,200万光年

解説

おおぐま座の頭部近くに位置し、天の北極に近いため、ほぼ1年中観察できる明るい銀河です。1774年にボーデがすぐ近くの不規則銀河M82とともに発見しました。ハッブル宇宙望遠鏡の観測によれば、M81とM82は6億年前に衝突を始め、それが1億年間続きました。M81は初めて回転速度が計測された渦巻銀河でもあり、秒速300kmとされています。1993年3月28日、中心核から南西5′のところに10等の超新星(1993J)が発見されました。

見つけ方

北斗七星のひしゃくを作るおおぐま座α星とγ星を結び、α星の方に同じ長さだけ延ばしたあたりに位置しています。近くには4等級の24番星があるので、これを目印にすると良いでしょう。α星(1.8等)からは、1h8m西、7°19′北です。明るい銀河なので、ファインダーでも位置がわかります。

双眼鏡

7×50の双眼鏡では、楕円形をしたM81と細長く小さなM82がハの字の形に並んでいるようすがはっきりわかります。データではM81のほうが明るいのですが、実際にはM81のほうが暗く感じられます。

10cm

60倍で同一視野内にM81とM82を観察でき、その姿の違いを楽しめます。M81は楕円形の光斑で、中心核とそれからのびる腕の部分が特に明るく見えて、渦巻の感じがわかります。M82は細長い光斑の中に不規則の濃淡が複雑に見えておもしろい眺めです。このような見え方の違いは、6cm程度の小口径でも十分にわかります。

20cm

100倍に拡大すると視野の中に大きな光斑が浮かび、その中にある微妙な濃淡をM81、M82ともに楽しめます。