M82
(おおぐま座の銀河:葉巻銀河)
解説
おおぐま座の頭部近くに位置し、ほぼ1年中観察できます。すぐ近くに渦巻銀河M81があり、相互作用によってM82では爆発的な星形成が進行し不規則な形になったと考えられています。2004年に17等級の超新星2004am、2008年に電波観測で超新星2008iz、2014年1月21日に11等級の明るい超新星2014Jと、最近になって多くの超新星が見つかりました。こうした超新星や若い星団がM82の外へと物質を吹き飛ばす「銀河風」を作りだしているようです。
見つけ方
北斗七星のひしゃくを作るおおぐま座α星とγ星を結び、α星のほうに同じ長さだけ延ばしたあたりに位置しています。近くには4等級の24番星があるので、これを目印にするとよいでしょう。α星(1.8等)からは、1h7.9m西、7°56′北です。明るいので、ファインダーでも位置がわかります。
双眼鏡
7×50の双眼鏡では、楕円形をしたM81と細長く小さなM82がハの字の形に並んでいるようすがはっきりわかります。データではM82のほうが暗いのですが、実際にはM82のほうが明るく感じられます。
10cm
60倍で同一視野内にM81とM82を観察でき、その姿の違いを楽しめます。M81は楕円形の光斑で、中心核とそれからのびる腕の部分が特に明るく見え渦巻の感じがわかります。M82は細長い光斑の中に不規則の濃淡が複雑に見えておもしろい眺めです。このような見え方の違いは、6cm程度の小口径でもじゅうぶんにわかります。
20cm
100倍に拡大すると視野の中に大きな光斑が浮かび、その中にある微妙な濃淡をM81、M82ともに楽しめます。特にM82の複雑な構造がおもしろく見られます。さらに口径が大きくなると、微細な構造が明瞭になり、暗い部分が散光星雲の暗黒帯のような感じに見えてきます。