M89
(おとめ座の銀河)
解説
たくさんの銀河がひしめくおとめ座銀河団に属する銀河です。E0型楕円銀河に分類されますが、ほぼきれいな円形に見えます。これはたまたま天の川銀河の方向に回転楕円体の長軸が向いているためだと言われています。M90とは0.7°しか離れていません。
見つけ方
狭い範囲に多数の銀河があるため、自動導入や赤道儀の目盛環で正確に導入しないと、観察している対象が目的の天体なのか自信がもてず困ります。M89はおとめ座ε星から26.5m西、1°35′北です。
双眼鏡
淡いので、双眼鏡では難しい対象です。10×70の双眼鏡を三脚に固定し、丹念に観察すると淡い光斑の存在がわかりますが、小さく丸いので恒星状にしか見えません。
10cm
星雲状の光芒として見えます。M89とすぐ隣にあるM90は同一の視野に見え、M89は丸い円形の光斑、M90はかなりつぶれた楕円形と、明確に区別できます。
20cm
10cmとあまり変わりませんが、よりはっきり見えるようになります。M89とM90の見え方の違いははっきりして、両方とも中心が明るいことがわかります。