M91
(存在不明:かみのけ座の銀河)
解説
メシエ天体の中で、位置がわからないものの1つです。メシエはこの天体を1781年に発見し「おとめ座にある星のない星雲でM90の先にあって、M90よりは淡い。」と記しています。NGC 4571ではないか、M58を見間違えたのでは、彗星だったのでは、など諸説がありますが、最近ではかみのけ座のNGC 4548がM91らしいとされています。
NGC 4548は赤経 12h35.4m 赤緯 +14°30′ で明るさ10.8等、視直径3.7′x3.2′のSBb型の渦巻銀河で、距離は5,900万光年です。
見つけ方
NGC 4548は、M88の1°東でわずかに北に位置しています。しし座β星(デネボラ)とほぼ同じ赤緯ですので、これから探すのがいいでしょう。しし座β星(2.1等)からは46.3m東、4′北です。
双眼鏡
淡い銀河なので、双眼鏡では難しいです。
10cm
空の条件が良ければ、淡い丸い小さな光斑が見えるが、内部の構造までは見られません。
20cm
10cmよりはだいぶ見やすくなります。丸い光斑の中央部がやや明るく、核の存在がわかります。近くのM88やM90と比較すると、NGC 4548はこのどちらよりもさらに淡く見にくいことがわかります。