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流星観測のすすめ 電波編

電波観測のポイント

◎特徴・利点
天候、昼夜の別に、左右されない
データを残しやすい
比較的安価に機材が調達できる
×欠点
流星の正確な素性の把握が苦手
暗い流星、高速流星を捕捉するのが困難
流星の出現位置の特定が、現時点では困難

電波観測概念図


流星が出現すると、ある周波数帯の電波が、流星が出現した空間で反射されるという現象が起こる。これにより、通常では受信できないような遠方の電波を捉えることができる。

この原理を利用したのが流星電波観測だ。いくら優れた熟練眼視観測者も高価な観測機材も、曇りや雨では観測することができないし、活動が昼間にあったら同じく観測不可能だ。

流星電波観測の最大のメリットは、天候や昼夜に左右されないことである。最近では、安価に観測システムが組めるようになり、ソフトのノウハウも確立され、観測のための条件は整備できたといえよう。

ただし、万能に思われる電波観測にもいくつか弱点がある。その最たるものは、検出した流星の素性が正確にはわからないということである。電波が反射されたことで流星が出現したことはわかるのだが、それがたとえばペルセウス座流星群の流星なのか別の流星なのかを判別するのは困難なのだ。また、暗い流星や高速の流星は、周波数帯によっては捉えられない。さらに、流星がどの位置に出現したかを検出するのも難しい。現在は、これらを解決するために、複数の周波数帯を同時に解析して流星の特性を調べたり、アンテナの指向性を狭く限定し流星の出現方向を検討する試みが行われている。

流星電波観測に挑戦してみたい方は、「流星電波観測国際プロジェクト」に問い合わせてみよう。極大周辺日では世界各地のデータ速報・ライブが予定されている。

アンテナ 電波観測では、検出したい流星の性質により、受信する周波数帯が異なる。日本では53.750MHzの周波数を利用する方法が普及している。観測機材は53.750MHz専用受信機と、アマチュア無線で使用する2素子程度のアンテナなどだ。計約2万円也。

パソコンによるモニタリング ある地点から発信された電波が、通常では受信できない場所で捉えられたときには、流星が出現したことが想定できる。これは音として聞くことができるほか、パソコンと接続してモニタできる。

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