星座八十八夜 #40 春の宵空の百獣の王ライオン「しし座」

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この星座は、星の並びとライオンの姿がよく合っていて、おぼえやすい形をしています。また東西の方向に長い星座なので、とても大きく見え、堂々たる姿を星空に横たえています。

【2023年11月17日 アストロアーツ

星座八十八夜

「スマホで楽しむ星空入門」より抜粋)

見どころ

春の宵空で南を向いて見上げてみると、大きな鎌の形をした星の並びが見つかります。これは〈しし座〉の頭から胸にかけての部分で、「?」の記号を左右裏返しにした形に星が並んでいます。

ライオンの胸のところで明るく光っているのは1等星のレグルスです。左(東)の方には、ライオンの胴体を形作る星が、ひしゃげた台形に並んでいるのがわかります。シッポのところにある星は「デネボラ」といいます。

また、毎年11月の17日から19日あたりに出現する「しし座流星群」の放射点(流星が流れる方向の中心)も、名前のとおりこの星座にあります。11月の〈しし座〉は、23時すぎに東の空に顔を出します。

しし座

星座の起源

5000年以上前の古代メソポタミアで生まれた、最古の星座の一つです。ちょうどそのころの夏の太陽は、これらの星の群れを背景に輝いていました。そこで、強烈な力強い太陽の輝きが百獣の王ライオンの姿と結びついて、このあたりの星々が〈しし座〉になったと考えられています。レグルスは昔から王様の星と呼ばれていて、レグルスという名前はラテン語の「小さな王」に由来します。

西洋では、裏返しの「?」部分は、草刈り鎌に似ていることから「ししの大鎌」とも呼ばれていました。

〈しし座〉は「黄道十二星座」の一つで、7月23日~8月22日生まれの人の誕生星座となっています。

星座の物語

〈しし座〉のモデルは、ギリシア神話のネメアの森にすむ恐ろしい人食いライオンです。弓矢も剣も効かない丈夫な毛皮を持っていましたが、英雄ヘルクレスに素手で首を絞められて倒されてしまいました。これがヘルクレスが成し遂げた12の冒険の最初でした。

その後、大神ゼウスがヘルクレスの偉業をたたえるためにライオンを天に上げて星にしたのだといいます。

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