- KADOKAWA/角川学芸出版 刊
- 15.1×10.6cm、232ページ
- ISBN 978-4044000196
- 価格 864円
一言で、読んで楽しい本。また、この企画に応募した一般の人の質問レベルの向上に目を見張るばかりと言って良い本。それを正しく的確で判りやすい説明で解答した七人のみなさんに脱帽! 監修を控えめにとおっしゃっている福井先生が、一番解答回数が多いのも特徴で、評者は何十年も前に山形大学の研究会で1回だけお会いさせて戴いたが、そのときに感じた人格そのまま!
本書を書店で手にしていただけば、その内容は一目瞭然で、ともかく現代天文学の奥行きの深さをご理解いただけようが、一般天文書には絶対にないといえる宗教までもが論じられているのだ。例えば仏教宇宙論。よく知られている須弥山説の小乗仏教による宇宙論と、蓮華の花にお釈迦様が乗る大乗仏教の宇宙論は、隠れキリシタンの評者には互いに矛盾しているとしか見えない。それに較べると、イスラム教のそれは判りやすい(だからといって例の過激組織はワケがわからない)。日本神話は常世の国と現世が簡単に行き来できるそうで、如何にも日本的だが、はてさて常世の国はどこにあるの?
宇宙から見る星は綺麗? 太陽は何故大きいの? 惑星は何故丸いの? 宇宙で植物の根はどっちに向かうの? 立体の宇宙でなぜ太陽系や銀河系は平たいの? などなど、こういう疑問にプラネ解説員は判りやすく的確に答えなければなりませんよ。みなさんにお薦めの本。