- 講談社(ブルーバックス)
- 新書判、214ページ
- ISBN4-06-257542-3
- 価格 903円
かつてNASAの第一線研究員として活躍し、現在は母国で宇宙工学アナリストとして著名な著者の一般向け最新刊。これまでに評者も同著者の著作を何冊も読んだが、中でもこの本は紛れもなく面白い。クイズ形式なので楽しく(筆者は答えが外れて何度も頭をかいた)、宇宙旅行が物理に裏付けられていることが素直に分かり、じっくりと読むべきものが多いブルーバックスシリーズ中では、さっさかさっさか読めてしまった本となった。
決してやさしい本ではないが、宇宙科学に深い関心を持つ親の方なら、ついついこどもに解説したくなる本で、テニスのラケットがロケットと同じ語源かとか、先を行く宇宙船に追いつくにはまず減速するかとか、(治療したものも含め)虫歯があるとシャトルに乗れるかとか、無重量空間でもミツバチは普通に飛行できるかとか、シャトルに電子レンジ・冷凍冷蔵庫・電気オーブンが搭載されているかなど66問が、あなたを待っている。