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重力波で見える宇宙のはじまり 「時空のゆがみ」から宇宙進化を探る

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重力波で見える宇宙のはじまり 「時空のゆがみ」から宇宙進化を探る
 

  • ピエール・ビネトリュイ 著、安東正樹 監修、岡田好惠 訳
  • 講談社
  • 17.4×11.4cm、368ページ
  • ISBN 978-4065020272
  • 価格 1296円

2015年9月14日9時50分45秒(世界時)、人類が初めてとらえた重力波GW150914が、米国ルイジアナ州リビングストンのLIGO検出器(重力波検出器の一つ)を通過、7秒後の9時50分52秒にワシントン州ハンフォードのLIGO検出器を通過した。一方1969年7月20日20時17分42秒(一説では40秒または43秒グリニッジ標準時)に、アポロ11号が人類初めて月面に着陸した。評者は、歴史にはその時代を表現する記念的瞬間という時間があると思っている。もちろんある国がICBMを打ち上げるのは、全くそれに当たらない。××の沙汰だとすら思っている。2015年の方は21世紀(多分これからもっと凄いことも起こるかもしれないが…)、1969年の方は20世紀の最大の歴史的瞬間だと考えている。故に、評者が全く個人的に編纂している「こんなこともありました天文・気象カレンダー」に遠慮なく書き加えさせてもらった。

実は、重力波観測の歴史では、発見はこれが最初ではなく、アポロと同じ1969年のそれも打ち上げ先月の6月14日に米国メリーランド大学のJ.ウェーバーが共振型重力波検出器で発見したと発表していて、その発見はウェーバー・ウィークと称された。

本書は、重力波から見ることができるインフレーション、ダークエネルギー、ブラックホール、マルチバースなどを理解しやすく解説したもの。一言で申し上げて凄い本ですよ。

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