- 講談社
- 272ページ
- 定価 1100円
筑波大学計算科学研究センターで宇宙論を研究されている著者。我ら地球人にしてみると、まことに画期的な本である。何しろ、立場や見方をまるっきりひっくり返してくれるからだ。未だかつてなかった面白ーい本です。いや、本当に役立つ本ですよ。だって、あなた、いつ宇宙人と出会うか予想ができますか? それも、どんな姿(目が2つで鼻が1つで頭も1つで、…とは限らない)をして、身振り手振りで全く意味がわからない宇宙人語をしゃべって。そんな出会いでコミュニケーションどころではないので、あぁ、あの本をもっと深く読んでおけば良かったと、後悔すること間違いなし。発想が面白く、近未来的である。
だから今までの当たり前が当たり前でなくなる状況を、本書はつぶさに目の前に披露してくれるのだ。あなたの宇宙観は、まずひっくり返るでしょう。なぜなら、銀河系外から来ているとすれば、相手は地球はおろか、太陽系もオリオン腕も銀河系も、もしかしたら知らず、その説明からしなきゃならないのだから。このことは、あなたが逆に太陽系や銀河系を脱出し、おとめ座超銀河団とサヨナラし、何億光年彼方の超銀河団にナントカして行ってしまった場合も同様。また天国や地獄に行ったときだって同様だ!
本書を読むと、常識と言われることがとんでもなくローカルなものであることが、よく理解できる。ことによると、科学だってその人達が住む世界では非常識かもしれない!