- NHK出版
- 17.4×11.2cm、224ページ
- ISBN 978-4140885338
- 価格 842円
評者は、購入から読了まで、家の中から電車の中までは雑記帳にセッセとメモしまくり、おかげでインクをドンドン消費し、寝床ではポストイットを貼りまくる。おかげでそれもドンドン消費しまくり、文具屋まで直行だ。今般もさっきそれで帰宅したばかり。
おかげで、またこだわり天文夜話の話題のタネが増えてしまった。だって、あのかぐや姫が牛車モドキで月に向かった時代に、早くも中国で火箭(要するに火矢のこと)が発明されていた、1785年に表具屋幸吉さんが鳥人間になった、月に降り立った第二号の宇宙飛行士コンラッドが「私にとっては大きな一歩である」と言ったワケは、背が低かったからだという小話など、メチャクチャその候補でしょう!
それはともかく、糸川英夫や小田稔両先生の話など、知り尽くしたいと思ったら、本書をご耽読ください。戦闘機設計・ロケット開発(ここまではよく判るが、この後は意味不明)チェロ演奏・バレエのレッスン…=マルチ才能の持ち主・130歳まで生きると宣言(84歳で永眠)=糸川英夫。鼻くそが成長するかの実験で、押し入れに入れた小箱の中にそれを毎朝貯め続け、発見者お母さんにこっぴどく怒られた小田少年。固体燃料を推進薬にしたために米国からあざ笑われたハレー彗星探査機「さきがけ」の正しく先駆け的成功、計画書を見てせせら笑った国際委員会など、裏話満載ですよ本書は。お勧めします。