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星ナビ星ナビ「月刊ほんナビ」に掲載の書評(原智子さん他)

編集部オンラインニュース編集部による書評

五〇億年の孤独 宇宙に生命を探す天文学者たち

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五〇億年の孤独 宇宙に生命を探す天文学者たち
 

  • リー・ビリングズ 著、松井信彦 訳
  • 早川書房 刊
  • 19×13.2cm、368ページ
  • ISBN 978-4152096098
  • 価格 2,160円

数日前、小学生対象の講座で「キリスト様って知っているよね。その時代から今までに銀河系はアンドロメダ大銀河に8兆km近づいたことが、最近判ったよ」とお話しした。最近というのは、本書を読んでのことである。もちろん近年、やがて銀河系がM31に合体してミルカミーダになることが常識になったが、移動量をチョー具体的に読んだのは本書が初めてだ。題名の50億年とは、太陽誕生から巨大膨張し始める前までに残された5億年ということ。

また、太陽系に最も近い恒星プロクシマがあることで有名な三重連星系ケンタウルス座αには、つい4年半前にその仲間のB星に公転周期がたった3日の岩石惑星があることが発見された。あいにく3年半後にそれは否定されたが、オリオン大星雲のような高密度のガス星雲中には、惑星が形成されないと予想されることも、本書で知った。

一方太陽はやがて自身が消滅し、我々は故郷を捨てなければならず、だから今こそ他の星への架け橋建設を…というフォン・ブラウンの意見を待たず、今地球では年間12TW(テラワット)の電力が消費されており、2287年には580倍超に至り、2412年には全地球をくまなく極めて高効率な太陽電池パネルで覆わないと、膨大な電力消費をまかなえなくなるということも本書で知った。その他沢山の価値の高い記事は、さすが米国の超有名なサイエンスライターの著書。ぜひともみなさんにお読みいただくことを願う。

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