- ニュートンプレス
- 24×17.8cm、64ページ
- ISBN 978-4315520668
- 価格 734円
評者は、科学が17世紀に一大発展を遂げたのは、望遠鏡と顕微鏡のおかげだと確信している。もちろん望遠鏡はガリレオ、顕微鏡はレーウェンフック(ついでにフックも)でいずれも発明者ではないが、この人たちが登場しなければ、大宇宙もミクロ世界も解明できなかったからだ。だが、今や望遠鏡がいくら巨大になって宇宙空間を飛び回りながら宇宙の晴れ上がり直後まで見えるようになっても、はたまたIPS細胞やらナントカクオークなどが判るようになっても、宇宙がひもでできており、2個のブレーンが衝突してビッグバンが発生したなんて、簡単に理解できますか。
それが本書で可能になるのだ。評者も、はっきり言ってつい最近までは、なにやら物理学者がワケのわからないことをのたまわっている程度にしか思っていなかった。何しろ学生時代に、恩師から時空間は三次元空間軸に時間軸が加わったものと教示いただいて、ヘェっと思い、それ以来進化しなかったからだ。だが、本書を読んで、それも各項目の太字・蛍光ペン部分を読んだだけで、説明が理解できてしまったのだ。当然ニュートンさんお得意の大きなイラストも判りやすく、ともかくごくあっさりと完読となった。あのワケがわからなかった現代宇宙論がワケがわかるようになったのである。宇宙が10の500乗あることも恐れるに足らず。それにしても天国と地獄、どこに行ってしまったのでしょう?