- 幻冬舎 刊
- 17 x 11cm、195ページ
- 2014年5月
- ISBN 978-4344983465
その昔は理科系、今は理系と呼ばれて変人扱いされてきた人々が、必ずあるある俺にもあるあると思う本。筆者も、4桁の数字を見ると10を作りたくなり、1000mgの表示に1gだろとツッコミたくなり、数は0から数えないと気持ち悪くなり、車内広告の数学パズルについ熱中し、測定誤差にこだわり、地震が起こると震源までの距離を計算してしまい、救急車のサイレンを聞いて「ドップラー効果!」と思い、ブレーキがかかると「慣性の法則!」と思い、疑似科学に厳しく、学生時代の研究室に寝袋はなかったが布団があった、などなど(これでもホンのごく一部)で、小谷先生とまるっきり習俗を同じにしていた。
ただし、「天文あるある」の章は、該当物件が1つも無かった。日食月食(本書では日蝕月蝕)など天文イベントに疎くはない、星座を知らないもない、望遠鏡を覗かないことは絶対ない、観測もしないも絶対ない、ぜひ新しい星を見つけてよと言われた経験もない。要するに古代の天文人は星や星座のことをよく知っていたし、観測もしていたのだ。時代が変わったのである!理系人はもちろん、文系人も本書を読んで理系人を理解されたい。
でも本当のところは、面白いと言うより変わった本と言うべきだ。筆者は、大地震が来ると恐ろしい本の山の中の寝床で夜中にクスクス笑いをしながら、外が雨だったので一晩読みふけったほど。昔は理科系、今は理系の皆さん、ぜひぜひ完読なられたし。