- 誠文堂新光社
- 21.3×14.8cm、159ページ
- ISBN 978-4416617496
- 価格 1620円
著者は、首都圏各地のプラネタリウムで星の解説をしている若くて優秀な女性プラネタリアン。対する評者は、かつてプラネタリウムで解説をしていた老いぼれの解説員。本書を読んで、というより見て(何しろイラストに溢れているから)、老眼で細かい字を読むのに苦労している身で、楽しみ惚けたのだ。読了して、すぐさま5歳で星好きの孫娘にプレゼントした。ちょっと字は難しいらしかったが、入学したら大事に読むよと言ってくれた。フムフム…。
もちろん決して幼児向きの図鑑ではなく、大人向き入門書。解説員もといプラネタリアンとかソムリエと呼ばれる人は、こういう本を書きなさいと言うべき見本書。当然その下書きには、猛烈な準備(つまりメモ)が必要とされるが。故に「星の基本」ではなく「星の本の見本」である。全分野とは言わないけれど、広く浅く相当な天文学が、本書を通して学べるのだ。
実は、十年ほど前に評者は著者と同じ会社で仕事をしていた。従って、著者の人柄も仕事ぶりも良く存じ上げている。それが理由で本書をお勧めするわけでは毛頭なく、見開き2ページでよくもまあ68もの項目を判りやすく書いたものだと感心したので、お勧めしようとしているわけ。特に68項目めの星形についての解説は、他書には見られない!