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天体のふしぎがわかる 星と星座の図鑑

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表紙
天体のふしぎがわかる 星と星座の図鑑

  • 永田美絵 著
  • 大和書房
  • 272ページ
  • 定価 1100円

今年は、カール・ツァイス社が世界で初めてプラネタリウムを一般公開してから100周年である。1923年10月23日ドイツ博物館。以来1937年に大阪、1941年に東京(丸の内の毎日新聞本社:1945年3月の連合軍の爆撃で焼失)にプラネタリウムが開館した。

その後22年間は東京にプラネタリウムが存在しなかったが、国立科学博物館の村山定男先生など日本の著名天文学者らのご尽力によって、渋谷に五島プラネタリウムが設立された。五島は建物の老朽化によって、2001年3月11日に閉館し、その後渋谷区さんのご尽力によって、渋谷駅の恵比寿寄りに、本書著者がチーフになったコスモプラネタリウム渋谷が開館したのである。

なので、本書著者は長年この業界で尽力された方。評者はありがたいことに1988年から1989年に約1年間一緒に五島プラネタリウムで仕事をさせていただいた。その時、あぁこの人は優しく愛らしく星をとらえ、お客様に接することができる人だなぁと感じ入ったことを憶えている。ゆえに、なんといっても本書はわかりやすく、読みやすいのが最大の特徴である。著者が主張されるプラネタリウムマジックを、ぜひ皆さんも味わっていただきたい。下を向いてうつむきがちになるのではなく、上を向きましょう。すると、古代人がしたように明るい未来が開けますよ。著者が言うように、人間の身体をはじめ全ての元素が星のカケラで作られていることも実感するだろう!

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