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金井三男金井三男さんによる書評

星ナビ星ナビ「月刊ほんナビ」に掲載の書評(原智子さん他)

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日本人宇宙飛行士

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表紙
日本人宇宙飛行士

  • 稲泉連 著
  • 筑摩書房
  • 288ページ
  • 定価 858円

スペースX社が2002年に設立され、今や一般人がごく当たり前に宇宙旅行を楽しめる時代、青い地球を数百km上空から楽しめるようになった。正しく天国から地球を眺める楽しみを味わえるようになったのだ。1971年7月末、月に行ったアポロ15号宇宙飛行士ジム・アーウィン(後に教会関係者になった)が、着陸船の窓から眺めた地球を「マーブルの大きさ」と表現した。

一般日本人で初めて宇宙に行った人は、秋山豊寛。TBS創立40周年記念事業でのことだった。総費用約50億円。これによって、アメリカはソ連邦崩壊で宇宙開発事業が世界中に拡散してしまうことを非常に恐れたという。だがTBSは、1989年3月契約を締結し、宇宙特派員として募集を開始した。応募者98人。秋山は1942年生まれ、1966年同社入社。初任給3万円、当時何処ででも入手できた煙草のピースを毎日40本吸っていた。当初日本人初の宇宙飛行士の肩書は1988年に予定されていたNASDAの毛利衛の予定だったが、スペースシャトル・チャレンジャーの爆発事故によって延期され、秋山となった。また、日本人女性飛行士第一号向井千秋は、無重力状態に体が慣れるためには約3週間かかると言う。だが、慣れてしまうとその後上下感覚がなくなるそうだ。また、帰還後2〜3日で重力に慣れてしまうとも言う。いずれにしても宇宙という所は面白いところ。10人の日本人宇宙飛行士のことが詳細に紹介されている。

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