- 日経サイエンス社
- A4判、142ページ
- ISBN4-532-51156-9
- 価格 1,995円
本書は、宇宙の歴史について人に語ろうとする人が、読み尽くさねばならない本である。なにしろビッグバン、重力、ブラックホール、暗黒物質、暗黒エネルギー…、現代宇宙論にかかせない全てが語り尽くされているからだ。と同時に、これを読み尽くすと、たぶん相当数のみなさんの生命力も果たし尽くされるかも知れない。
こんな難しいことが本当に研究されているのだろうか。いや、確かにこの論文を書いた人や訳した人がいて、著者との綿密な打ち合わせに基づき相当数のイラストを描いた画家さんもいるのだから、内容を正しく理解できる人はわんさといるに違いないのだ。そういう人々にぜひ本書をおすすめしたい。特に冒頭の「ビッグバンをめぐる6つの誤解」という論文は面白い! また、この世は2次元で上下は重力によって生じる幻の次元かも、という論文には、あっと驚かされる。「本当は存在しない? 暗黒物質」も頑張って読まねばならない論文だ。