- 日本評論社
- 22×15.6cm、279ページ
- ISBN 978-4535607439
- 価格 3,672円
まさしく久しぶりに、一般書店の科学書コーナーで出会ってしまった数式だらけの本。大学時代でも、このような本に出会ったのは、鈴木敬信教授(これまで何度も申し上げてきたが評者の恩師)の日食計算論講義以来のこと。おかげで、先生の前で立ち往生した学生としての評者の講義(学生が先生の前で講義させられたというあり得ない講義)での悪夢が、ぎらぎらと蘇った。
でも、ベテルギウスが近々起こすであろう超新星爆発を期待して、毎夜測光に明け暮れている(評者はそれとアルゴルとアルマーズとで生きながらえている)ので、この本を勉強せずに超新星を語ることはできないのだ。というわけで、じっと我慢しながら、本書の一行一行を追っており、まだ残念ながら、完読には至っていない。
著者の前書きによると、本書はいろいろな大学での重力崩壊型超新星集中講義の講義録だという。授業を受けられた学生さん達が羨ましい。なぜって、筆者の学生時代には、超新星の講義なんて全く存在しなかったもの! 時代が変わったのだ。その意味ではこのライブラリーの第1巻『太陽系外惑星』、2巻『銀河考古学』、3巻『ブラックホール天文学』と共に、本書を学ばずして現代天文学を語ることはできません。だからこそ、死ぬのが嫌な皆さん、がんばって本書を完読しましょう。天文学っていうのは、そういうものなのですよ!