- 双葉社 刊
- 18.2 x 12.8cm、208ページ
- 2014年4月
- ISBN 978-4575306606
題名からして衝撃的な本!いよいよこんな時代になったのだということが実感できる本でもある。本書を読めば、夢物語でなくこんなビジネスが始動したのだという現状を知ることができる。筆者は本書の著者と面識があるわけではないが、新聞記事を介して著者が社長を務める会社の入口まで行ったことがある。勇気と資金がなかったので、そのドアを開けることはなく、無言のまま引き返したことを憶えている。一方で、果たしてこの会社は大丈夫なのかと思ったことは確かだ。平成26年1月初めのこと。
だが本書出版の同年4月現在、堅実に業務を進めておられることは確実で、その意気込みや、米国の宇宙旅行開拓の会社ヴァージン社の代理店として、サブオービタル宇宙旅行の販売などのビジネスに、また日本初の宇宙旅行の実現に積極的に取り組んでいる旅行代理業専門のクラブツーリズム・スペースツアーズ社社長のそれがヒタヒタと伝わってくる。2014年5月4日のNHKニュースでもこの話題が取り上げられた。
本書はJAXAやNASAの関係者が書いた、いわゆるお墨付きの宇宙開発ものではない。要するに、一般の人が気軽(か否かは別にして)に(それ相応の資金は必要とするが)申し込める宇宙旅行の話なのである。本書を読みながら、過日オランダの財団による火星に人を送り込む計画に世界中で20万を超える人々が応募したことに、感慨に耽った。時代は変わったのだ。