- 新紀元社
- B6判、239ページ
- ISBN4-7753-0517-4
- 価格 1,365円
主として有人で現実に宇宙を飛んだもの(中半約100ページ)から、SF的飛行物体まで(後半約60ページ)バランスが良く取れた記述で、およそ宇宙船と呼ぶことができるものの百科事典。冒頭約50ページで宇宙船の飛行原理・機材・船内船外活動の実際・飛行士の生活なども詳しく記述されている。
SFマニアの方には、後半のインペリアル・スター・デストロイヤー、ミレニアム・ファルコン、U.S.S.エンタープライズ、宇宙戦艦ヤマト、サンダーバードなど身震いするほどのものが31種も語られる。評者の出る幕はない。だが、現実のもののエピソードも魅力あふれる記事で、フォン・ブラウンとナチスとの関わり疑惑やガガーリン地球帰還時の裏話、アポロ1号命名の逸話や火災事故後にNASAが改良した部分の詳細等については、初耳の事柄が多数記載されている。
評者もマニアックさでは人に負けないつもりだが、本書両著者のそれには全く感服する。本書を足がかりに個々の宇宙船について深く研究されることを望みたい。