- ヴィレッジブックス
- A6判、317ページ(上)/376ページ(下)
- ISBN 978-4-86332-809-9(上)、978-4-86332-938-6(下)
- 価格 840円(上)、861円(下)
本書に記された数あるエピソード中、圧巻は上巻255〜276ページのケネディー大統領とアームストロング・アポロ11号月着陸船船長についての記事である。宇宙や天文にほぼ無関心だった政治家と、小さいときから望遠鏡で星について学んでいた口下手な民間人とが、人生の奇縁で共に宇宙開発史に偉大な一歩を残したことに評者は深い感動を覚え、珍しくも読書で涙を流したのだ。本当に人間は面白い! 本書は、人類の長い歴史中たった12人(内生存者9名)しかいない「ムーンウォーカー」が描いた人生模様を、筆者が直接行ったインタビューでつまびらかにしている。あちこちに天文家が学ぶべき人生論の詰まった好書である。これは月探査の夢を演じた英雄達の作り話ではない。ドキドキしながら読める本なのだ。