- 青菁社
- 19.2cm×17.2cm、50ページ
- ISBN 978-4-88350-054-3
- 価格 1,680円
大変珍しい太陽柱(サンピラー)だけの写真集。太陽柱自体も寒いところでしか見ることができない珍しい現象だが、それを52枚も北海道の上富良野町でギャラリーを運営されている著者自ら撮影した。オーロラの写真集は今ではありふれているが、太陽柱の写真集は、評者の60数年の生涯で一度もお目にかかったことがない。
太陽柱を2〜3mの至近距離から見たときに見ることができる、シャボン玉の世界のようなダイヤモンド・ダストの映像を含め、実にお見事なものばかり! 美瑛・富良野で、シャッターチャンスは11月20日過ぎから3月10日ころまでの110日ほどしかないという。気温はもちろん氷点下10℃以下、星野撮影で0℃を寒い寒いといっていた40年前の評者には、想像すらできない世界のことだ。ともかく、すばらしく美しい写真ばかり。
これは、宝物以上の宝物ですよ。ともかく見ていて実に楽しい。ぜひ現地に行って本物を見たい。そして研究してみたい。そんな思いに、きっと取り憑かれるに違いない。オーロラとは違って、日本で見られる現象だから、ぜひ北海道に来て体験して欲しいと著者は願っておられるが、本書を見て実際にそうされる方は多いだろう。この機会に、太陽柱が日本全国に知られることを評者は願ってやまない。