ロシア副首相、ミールの早期廃棄を提言
【2000年10月4日 FLORIDA TODAY Space Online / AP (2000.10.4)】
ロシア政府は10月3日、老朽化した同国の宇宙ステーション「ミール」を早期に廃棄することを提言した。Ilya Klebanov副首相によると、「ミール」は築13年にもなる老朽化した施設であり、すでに何の科学的価値もない上、維持には資金がかかりすぎるという。
「ミール」の未来についての最終決定はまだなされていないが、廃棄が決定された場合、ずっと前から決められている太平洋上の安全な地域の上空で大気圏に再突入させられ、破壊されることになる。
これに対し、「ミール」の建造元でありその飛行を管制しているエネルギア社は、「ミール」は必要な資金さえ準備できれば、今なお運行が継続できる状態であると主張している。
また、「ミール」の商用運用を手がけるミールコープ社(本社=オランダ)は、現在無人の「ミール」は来年初頭から再び継続的な有人状態になり、そしていわゆる宇宙旅行者の「ミール」訪問も予定されていると言っている。
10月16日には「ミール」に燃料その他を補給する「プログレス M-43」無人貨物船が打ち上げられる予定だが、ロシアの宇宙関係エンジニアから成る評議会もこれには賛成している。
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