ミールの廃棄が3月6日に決定
【2001年1月15日 SPACE.com (2000.1.12)】
打ち上げから15年になるロシアの宇宙ステーション「ミール」の廃棄が3月6日に決定した。
世界時1月18日06時56分 (日本時間15時56分) には、ミールの速度を落として大気圏に降下させるための燃料を満載した補給船「プログレスM1-5」が打ち上げられる予定。このプログレスは打ち上げ4日後の世界時1月22日08時00分にミールとドッキングすることになる。
もし、ドッキングの際に何らかの問題が生じた場合は、ロシアは緊急乗組員を派遣して問題の解決にあたる。2名の宇宙飛行士がそのための訓練を受けている。
ミールの高度制御用ジャイロダインは2月10日に停止させられる。その後、3月4日〜5日にかけ、プログレスは3回のエンジン噴射を行ない、ミールの速度を合計で28メートル毎秒落とす。そして、プログレスは3月6日に最後のエンジン噴射を行ない、ミールの速度を17.3メートル毎秒落とし、ミールを最終の大気圏再突入コースに乗せる。ミールはその日の後半、太平洋上空で大気圏に再突入し、その歴史を閉じる。巨大なミールは再突入でも燃え尽きることなく、多数の破片が地表に達すると考えられている。
<関連ニュース>
- 2000.01.15 - ミールにお別れを――俳句で
- 2000.01.09 - ロシア首相、ミールの廃棄処分の指示書に著名
- 2000.12.28 - 宇宙ステーション「ミール」、交信回復し惨事は回避
- 2000.12.26 - 宇宙ステーション「ミール」、断続的に交信不能 ロシア
- 2000.12.18 - ミールコープ社、ミールを利用した事業から撤退
- 2000.11.21 - ロシア国民はミール廃棄に反対
- 2000.11.17 - ロシア政府、ミールの来年2月の廃棄を決定