C/2001 A2 リニア彗星、さらに急増光! 3等級に!

【2001年6月14日 アストロアーツ】

南天で21世紀初の肉眼彗星となっているリニア彗星 (C/2001 A2) が、さらなる急増光を見せ、3等級となった。

NASAのComet Observation Home Pageに寄せられた観測報告によると、リニア彗星は6月9日 (世界時) の段階では4.4等 (Auckland, New Zealand の Paul Kemp氏による) だったが、Andrew Pearce氏 (Nedlands, Western Australia) が6月11日 (世界時) に観測した際にはなんと3.6等まで急増光していた。以後、3等級の報告が相次ぎ、半月の下、口径5cm双眼鏡で長さ4度を超える尾が確認されている。

リニア彗星は現在は「ろ座」中部にあって日本からは見えないが、6月下旬には日本でも明け方の東の空に見えるようになる。日本からも21世紀初の肉眼彗星となることが期待できそうだ。もっとも、減光に転じる可能性が否定できないので、今後の動向に注意してほしい。

なお、現在発売中の弊社刊・月刊『星ナビ』7月号に、リニア彗星の小特集がある。そちらもぜひ参照してほしい。

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