明るい超新星2002fkを串田さんが発見
【2002年9月20日 VSOLJニュース 094・山岡 均(九大・理)氏】
今年は、極超新星2002ap(VSOLJ ニュース 083)など、明るく、また注目される超新星がたくさん発見され話題となりました。9月に入っても、超新星2002erが予想以上に明るくなるなどありましたが、18日発行のIAUC 7973で、明るい超新星が発見されたことが報じられています。
超新星2002fkと名付けられた超新星は、9月15.84日UTに北京天文台の超新星捜索チームが15.7等で、また9月17.719日UTに山梨県の串田麗樹さんが15.0等でそれぞれ独立に発見したものです。超新星が現われた銀河は、エリダヌス座にある渦巻銀河NGC 1309で、超新星の位置は赤経3時22分05.71秒、赤緯-15度24分03.2秒、銀河の中心から12秒角西、3秒角南にあたります。この銀河は円盤を正面から見ているかたちで、超新星は銀河円盤の内部に重なっています。
NGC 1309は比較的近傍の銀河で、もし今回の超新星がIa型というもっとも明るい部類のものであれば、14.1等ほどまで明るくなることが期待されます。発見時の明るさから、この超新星は明るくなっている途中と考えられますから、今後の分光・測光等のフォローアップ観測が望まれます。