たった33光年の距離に、若い惑星の存在を示す円盤の構造を発見
【2004年8月25日 University of Hawaii Press Release】
われわれからたった33光年ともっとも近く、もっとも若いちりの円盤で、惑星の存在を示す証拠が得られた。中心の恒星から惑星と考えられるちりの固まりまでの距離は、太陽系で言えば、冥王星や海王星の範囲に相当するという。
今回ハワイ大学の専門家によって捉えられたのは、けんびきょう座AUを取り囲んで存在しているちりの円盤だ。この円盤は今年3月に、われわれから一番近く、もっとも若いちりの円盤を持つ恒星発見のニュースとして発表され、ここに惑星が存在する可能性も示されていた。その後、ハワイ大学の専門家によるケック望遠鏡を使った観測から、若い恒星を取り巻くちりの円盤の構造が最高レベルで捉えられたのだ。画像の精度は、前回行われた観測の30倍にもなる。
通常ちりの円盤は、これといった特徴もない対称形の構造として捉えられる。しかし今回はシャープな画像によって惑星らしい固まりの存在が明らかにされた。惑星と考えられる固まりは、中心の恒星から25から40天文単位の距離にある。この距離は、われわれの太陽系で言えば、冥王星や海王星の範囲に相当する。
残念ながら、現在どのような惑星が存在しているのかをうかがい知ることはできない。ちりの分布への影響の及ぼし具合から、惑星の質量が大きいことが推定されている。また、円盤の構造が楕円であることから、惑星の軌道も楕円であると考えられている。