土星の衛星エンケラドスに大量の大気を発見

【2005年3月18日 JPL News Release

土星探査機カッシーニが、衛星エンケラドスに相当量の大気が存在することを明らかにした。土星周回軌道に到着後、探査機カッシーニが土星の衛星に大気を発見したのはこれが初めてのことで、タイタン以外に大気をもつ衛星が発見されたのも初めてのことだ。

(エンケラドスの疑似カラー画像) (エンケラドスの表面を捉えた疑似カラー画像)

(上)衛星エンケラドス。色(擬似カラー)の違いは、氷の状態の違い(粒の大小など)のためと考えられている、(下)エンケラドスの表面。ともにクリックで拡大(提供:NASA/JPL/Space Science Institute)

1981年にエンケラドスに近づいて観測した探査機ボイジャーは、大気を検出しなかった。ボイジャーの性能の限界のために検出できなかったか、または、1981年以降エンケラドスに何か変化が起きた可能性もある。

小さな衛星であるため重力が弱く大気を長期間とどめておくことはできないエンケラドスでは、大気を維持する強力な作用が起きていると考えられる。その候補として挙げられるのが、火山や間欠泉だ。もしそのような活動があるとすれば、エンケラドスは、木星のイオや海王星のトリトンなどに続き、火山活動のある衛星の仲間入りをすることになる。

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