愛知県の長谷田勝美さん、2005年たて座第2新星を独立発見
【2005年10月17日 VSOLJニュース(147) / 国立天文台 アストロ・トピックス(156)】
(VSOLJニュース)
さる9月30日にたて座に新星を発見されたおひとりである、愛知県豊橋市の長谷田勝美(はせだかつみ)さんが、またもや同じたて座に10.6等級の新星を独立発見されました。この天体は、「2005年たて座第2新星」と呼ばれています。
新星を最初に発見・報告したのは、チリのラス・カンパナス天文台に置かれたASAS-3自動撮像システムです。10月7.055日(世界時、以下同様)の画像では14等(V等級)より明るい天体は見当たらなかったところに、11.026日には12.0等(V)、13.066日には10.4等(V)と、増光した天体を検出しました。長谷田さんは、13.419日に、写真で10.6等になったこの天体を見いだしました。長谷田さんが測定した天体の位置は、以下の通りです。今後の分光観測などが待たれます。
赤経 18時38分44秒 赤緯 -12度16分25秒 (2000.0年分点) 新星周辺の星図
(国立天文台 アストロ・トピックス)
10月19日更新さる9月30日、たて座に新星を発見したばかり(国立天文台アストロ・トピックス(148))の愛知県豊橋市の長谷田勝美(はせだかつみ)さんが、再び同じたて座に10.6等級の新星を独立発見されました。この発見は、九州大学の山岡均(やまおかひとし)さんを通じて、国際天文学連合に独立発見として報告され、「2005年たて座第2新星(V477 SCUTI = NOVA SCUTI 2005 No. 2)」と命名されました。
この新星を最初に発見・報告したのは、チリのラス・カンパナス天文台に置かれたASAS-3自動撮像システムです。10月7.055日(世界時、以下同様)の画像では14等級(V等級)より明るい天体は見当たらなかったところに、11.026日には12.0等級(V)、13.066日には10.4等級(V)と、増光した天体を検出しました。長谷田さんは、焦点距離400mm(f/4.0)の望遠レンズで得られた写真上で、13.419日に10.6等級になった、この新星を見いだしました。
岡山県の藤井貢(ふじいみつぐ)さんが16.43日に行った分光観測によると、水素原子の放つ幅の広い輝線などが観測されており、古典的な新星の初期段階であることがわかりつつあります。
長谷田さんは、これまでも新星を発見してきたベテラン観測者で、これが通算6個目の新星発見となります。
2005年たて座第2新星(NOVA Scuti 2005 No.2)の位置:この天体を天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ Ver.7」で表示して位置を確認できます。ご利用の方は、ステラナビゲータを起動後、「データ更新」を行ってください。